ネパールの教科書 その3<地下資源>
2026年1月1日
今回はネパールの地下資源のお話です。
当店のネパール側スタッフの子供から譲り受けたネパールの高校の経済の教科書を読みますと、国内の地下資源についてかなりのページが割かれていました。
今まで店長はネパールにはほとんど地下資源なんてないと思っていました。鉄や石油などはほとんど全量インドや中国からの輸入品ですので、他の資源についても国産の鉱物はせいぜい若干の宝石と岩塩が取れるくらいかなと。
しかし教科書を読んでみると、どうしてどうして沢山の資源があるではないですか。なのになぜ国産品が出回っていないのでしょう?
高校の社会科(経済)の教科書

ざっくり訳してみますと、
“ネパールは非常に地下資源が豊富です。鉄や銅、石灰岩、天然ガス、石炭、鉛、マグネサイト、ニッケル、大理石、雲母などが各地に埋蔵されています。今までに若干量は使われてきましたが、ほとんどは未利用のまま残されています。”
宝石と言えば、実際にそれを裏付ける証拠をヒマラヤトレッキング中に発見したことがあります。
下の写真はランタン国立公園の標高4,300m付近のトレッキング道です。

もはや森林限界をとっくに過ぎていますので荒涼とした風景です。あたりを見回してももう樹木は生えておらず草やコケ類ばかりです。

しかし何か黒い粒が岩の中に埋まっているように見えます。


これは、まぎれもなくガーネットの粒です。
過去の店長日記でバクタプルの街中の敷石にガーネットという宝石の一種が含まれていたという話をしたことがあります。その敷石はてっきりインドあたりから運んできたものかと思っていましたが、ひょっとするとネパール産だったのかもしれません。
教科書に載っていた鉄や銅といった他の資源はトレッキング中に見つけたことはありません。といいますか、目にしているのかもしれませんが素人には見分けがつきません。
さて、資源があることはわかりました。しかしこんな高山に資源があっても開発は非常に困難でしょう。空気が薄いとエンジンの出力が大きく落ちるため採掘用の重機が力を発揮できなくなります。また作業員の確保も難しいでしょう。作業以前にまず高地順化できない者は採用できません。このあたりが“未利用のまま残されています”と書かれている理由なのかもしれません。
教科書にはもう一つ地下資源が開発されていない理由が説明されています。
“探鉱と採鉱には膨大な資本の投入が必要になります。しかしながらネパールにおいては資本の不足が最大の問題になっています。”
・・・・やっぱり先立つものはお金なんですね。世界最貧国の一つであるネパールに一番無いものがお金なんです。
まあ、いつかネパールにそこそこのお金ができる日まで資源を温存しておくというのも悪い手ではありません。外国の資源メジャーにヒマラヤを荒らされるよりはよっぽどマシだと店長は思います。
店長から一言
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