水牛って何?
当店のククリの鞘には耐久性を高め、見た目を美しくするために水牛の革が使用されています。水牛はウシではありません。ウシよりも水辺や湿地を好み、成長すると1トン前後にもなる大型の哺乳類です。ネパールには家畜としてだけではなく野生の水牛も生息しており、その乳や肉(店長談:水牛ステーキは100回噛んでも飲み込めないくらい堅かったです)はもちろん革、角、糞までもが利用されています。
性質はおとなしく、人を襲うことなどありません。特にネパール南部では子供を背中に乗せてのんびりと歩いている光景がよく見られます。
しかし何かに驚いて急に走り出すことがあり、そんな時は(本人達は意図していなくても)凄い破壊力を発揮します。店長は走り出した水牛がカーブを曲がりきれずに路面の舗装で足を滑らせて横倒しになりながら自転車に突っ込み、ぺしゃんこに押しつぶしたシーンを見たことがあります。幸い乗っていた人は無事でしたが、1トンの巨体の下敷きになっていたら死んでもおかしくありません。
一方、水牛の方はまったくの無傷で、何事もなかったかのように起き上がり静かに歩み去りました。擦り傷一つ見当たりません。ことほどさように水牛の革は丈夫なのです。丈夫なだけなら堅い革は他にもあるのですが水牛革は更に柔軟性もあり細かいシワの風合いに味わいもあります。また使い込むほどに艶が増すため長く使う物にお勧めの素材なのです。
水牛
|