スクテイーとロキシー
2024年5月1日
店長の好きなお酒のつまみにスクティーがあります。ネパールに出張すると必ず買って帰るのがスクティーです。それに合わせてネパールの地酒であるロキシーも忘れずに持ち帰ります。
ただスクティーと言えば典型的には干し肉をさす場合が多いと思いますが、もっと広い意味では干物全般を意味します。ですから肉を干せば肉のスクティーとなりキノコを干せばキノコのスクティーになります。店長が好きなのは肉のスクティーです。ネパールの首都カトマンズの中心街にアサンチョークがあります。6本の道が複雑に交差して自分がどっちに向かって歩いていたのか分からなくなる観光客泣かせのこの場所に乾物屋がひしめいています。間口が狭い小さな店先に干し肉はもちろん干し魚、トウガラシなどの干したスパイス類、各種の豆、お茶、ナッツ、スナック類など乾きものがぎっしりと並べられているさまは壮観です。
下の写真が水牛のスクティです。これは炒めたり炙ったりして調理して食べるタイプのスクティで、そのまま食べるタイプだともっと薄切りにした感じのものが小分けにされて袋詰めされて売られています。辛いのと辛くないのがあるので注文するときにはご注意ください。
スクティ屋にはこんなものも一緒に売られています。
その下の写真では隣に羊羹のような板状ものがぶら下がっています。これはチーズを干したものではないかと思います。多分これをサイコロ状に切ったものを山地で食べた事があります。
3番目の写真は米をパフにしてナッツやポテトチップのかけらを混ぜ込んだスナックですね。
一番下は色とりどりのマカロニです。店長はこの種のものをネパールで食べたことがないので茹でるのか揚げるのか不明です。
スクティに話を戻しますと、店長が買うのはもっぱら調理して食べるタイプです。なぜならできたての熱々を食べられるし、味付けも好みに合わせられるからです。
調理法も色々あるのでしょうが店長の好みではまずギゥとジンブーが必要になります。ギゥ?ジンブー?また分からない言葉が出てきましたね。
ギゥはインドではギーと呼ばれています。これなら知っている方も多いのではないでしょうか。バターを加熱して水分やタンパク質を除いて常温で保存できるように加工したものです。澄ましバターとも言います。日本でも食材店などを探せば見つかります。
ジンブーは香辛料の一種です。でも辛くはありません、ニンニクのような香ばしい良い香りがします。見た目はお茶っ葉のようです。店長はこれを日本で見たことがりません。ローカルな香辛料なのでしょう。
さて食べ方ですが、まずフライパン(鉄製を推奨)にギゥを入れて指先大にちぎったスクティを弱火で炒めます。塩をまぶしつつ焦がさないようにまめにひっくり返します。
スクティが2/3位に縮んだところでジンブーを一つまみ投入してギゥになじませます。最初にジンブーを入れてしまうと最後には焦げ付いておいしくなくなるのでご注意を。ジンブーの良い香りがギゥに移ったら完成です。お好みで七味唐辛子をかけるとなお良し。
ジンブー
小さくちぎったスクティ
ギゥを入れて炒める
出来上がり
トマトと一緒に炒めても美味しいのですが店長は素炒めの方が好みです。これがまた地酒のロキシーに実に合うのです。今夜はこれで一杯やります。
店長から一言
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