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バネ鋼

アンナプルナ街道の村 ピサン

2023年9月1日

  ネパールの国土の多くを占めるヒマラヤ山脈にアンナプルナという山があります。正確には一つの山ではなく、8,000mオーバーのアンナプルナⅠを筆頭に6,000m~7,000m級の山々が集まって山群を形成しておりまして、このアンナプルナ山群を取り巻くように存在するトレッキングルートはアンナプルナ街道と呼ばれています。

  そんなアンナプルナ街道の玄関口の街ベシサハールまで、首都カトマンズから始発のバスに乗って6時間、そこでジープに乗り換えて2,500mの標高差を一気に駆け上がること7時間、空が薄暗くなってきた頃にピサンという村に到着します。

ピサン

ピサン

  こんなジープです。後ろに日用品を積んで山奥のロッジなどに運び上げます。朝早くの便には遠くの学校に通う子供たちが便乗したりします。

  村は川を挟んで下側のローワーピサンと坂を登った上側のアッパーピサンに別れています。このアッパーピサンからのヒマラヤの眺めが実に素晴らしく、カトマンズを出発してその日のうちにたどり着ける場所としてはここが店長のイチオシなのです。

  ただヒマラヤを見るというだけなら天気が良ければカトマンズからだって見えます。ちょっと足を延ばしてナガルコットからなら更によく見えます。
  ですがピサンは違うのです、迫力が、風景の巨大さが! アッパーピサンの標高は3,300mですが、そこから標高7,939mのアンナプルナⅡの山頂までの距離がわずか10km足らずで、6,092mのピサンピークまでの距離が6kmです。地平線付近に山の頭だけが小さく見えているカトマンズ周辺とは大違いです。
  はっきりと首を上に向けなければならないくらい近いのです。しかも山群なので山は一つではありません左右に連なって見えます。これでは店長でなくても推したくなるというものでしょう。

ピサン

  うーん、こんな写真ではうまく伝わりませんね。本物はもっともっと凄いんですよ。

  さて1日でここまで来たのでその気になれば一泊して翌日にカトマンズに帰ることもできます。ですがそれではもったいない。翌日は早起きして朝焼けのアンナプルナを拝んだら、ゆっくりと村の中を散策してもらいたいです。
  ピサンは今でこそジープで行けますが、ちょっと前まではベシサハールから何日も歩かないと辿り着けないヒマラヤ奥地の古い歴史ある村だったのです。
  見所は最近になってトレッキングルート沿いにできたローワーピサンではなく、旧道沿いに昔からあったアッパーピサンの方にあります。

  泊まる宿はホテル・トゥクチェ。坂の上にあるので日当たり最高です。特にサンルームにもなっている南向きの食堂は寒い日はここから出たくなくなります。

ピサン

  住人はチベット系の人たちで顔立ちは日本人とあまり変わりません。家は石と木材を組み合わせて作られた伝統的な造りで風情があります。
  村内は斜面に沿って畑が作られていて5月には村中にアンズの花が咲きます。アンズが咲き乱れた村道をぼーっと歩いていると何だか桃源郷に来たような気分になるのは、空気が薄いせいでしょうか。

ピサン

ピサン

ピサン

  1日ゆっくりしたら翌朝に出発すればよいのです。逆ルートでその日のうちにまたカトマンズに戻ることができます。丸3日間の過ごし方としては極上の部類ではないでしょうか?
  もちろん好みがありますので万人に勧められるわけではありません。ですが山が嫌いでない人がネパールに行くのなら選択肢の一つに入れてもよろしいかと思われます。

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