ククリの刀身は内側に湾曲しているため通常のブロック型の砥石ではうまく研ぐことができません。ククリを研ぐためには棒砥石が必要になります。当店では3種類の棒砥石をご用意しました。
ここで紹介いたしますのは荒砥石と中仕上砥石です。
荒砥石1 荒砥石2 中仕上砥石
寸法:13×100mm。
荒砥石1は粒度#400の棒砥石です。ごく小さな刃こぼれ程度ならこの砥石から研ぎ始めて刃を最終的な形にまでもっていってください。これだけでも程々に切れるようにはなります。断面形状は楕円形なので砥石の傾きを気にせず使えて使いやすいです。
砥粒はアルミナベースですが脆さを改善するためにチタニア(TiO2)を含侵させているため強靭で割れにくいです。
荒砥石2も同じ粒度#400の棒砥石ですので荒砥石1と同様に使ってください。違いとしては写真のように断面が四角いので細かな部分の作業がやりやすい利点があります。
また砥粒は炭化ケイ素ですのでアルミナより更に硬度が高く切削性が良い反面、荒砥石1に比べると若干衝撃には弱いのでぶつけたりしないよう注意してください。
中仕上砥石は粒度#1200の棒砥石です。断面形状は四角形です。あまり力を込め過ぎずに荒砥石でついた傷を消すようにして刃をきれいに研ぎあげてください。これで研ぎ上げると表面は曇りガラスのようになり、実用上十分な切れ味になります。
砥粒は非常に細かい炭化ケイ素です。
更に美観を求める場合は、十分に切れ味が戻ったところで最後の仕上げに研いだ部分を鏡面磨きクリームを少量付けた布でよく磨いてください。購入時と変わらない鏡面となります。これらの棒砥石とクリームがあればまず大抵の刃のトラブルには対処できますので、クリームまでは無くとも荒砥と中仕上げの2本だけは揃えておきたいものです。
ちょっと切れ味が鈍った程度でしたら応急的に荒砥石だけでも切れ味は戻りますのでキャンプなどにお出かけの際はククリと一緒に携帯していくことをお勧めします。
荒砥石、中仕上砥石、それぞれ一本1,200円です。