トレッキングにはダイアモックス
2023年5月1日 店長は医者でも薬剤師でもないので、今回のお話はあくまで個人的な感想として読んでいただきたいと思います。
皆さんは高山病をご存知でしょうか?その名の通り高山に行くと発症する病気です。その原因は細菌でもウイルスでもなく『空気が薄い』ことにあります。
ネパール観光の目玉の一つはヒマラヤのトレッキングです。ですが「世界の屋根」とも言われるヒマラヤ山脈は高地であるため当然空気は薄くなります。なので店長を含めトレッカーの中の一定数は高山病に悩まされることになるのです。


さて、高山病の原因が空気の薄さという事は分かりましたが、空気が薄いと言ってもどのくらい薄くなるのでしょうか?ちょっと調べてみました。普段我々が暮らしている場所を標高0mと考えた場合、標高2,500mの地点で空気は約25%減少します。正確な例えではありませんがザックリ言って4回呼吸しても3回分の空気しか吸えない計算になります。
4回に1回くらい呼吸できなくてもまあ大丈夫じゃないか?という気がします。実際標高2,500m以下では健康な人ならば高山病を発症することはあまりないそうです。
では富士山頂の3,776mならどうでしょう?空気は35%減少します。ザックリ3回呼吸して2回分しか吸えない計算です。荷物を背負って山道を歩いていることを考慮すると、さすがにこれはキツイでしょう。
実際標高3,000mでは約40%の人が何らかの症状を発症するそうです。まずは急性症状として頭痛、それに加えて,疲労,食欲不振,吐き気,めまいです。なるほど、店長の経験とも合致します。
一方、空気が薄くなると体は自動的にそれに対応しようとして脈拍や呼吸が早くなったりします。これは高地順化と呼ばれる作用で、うまく順化すれば数日間で高山病の症状は無くなります。
悪化すると死亡することもある高山病ですが、店長はあまり無茶はしないので頭痛、疲労感、食欲不振以上の症状が出たことはありません。
ダイアモックス無しのトレッキング
今から12年前、店長がランタンエリアにある標高4,610mのラウルビナヤク・パスに行った時の話です。
当時からダイアモックスという薬がある事は知っていましたが、持っていきませんでした。それまで標高3,800mまで登っても軽い頭痛程度の症状しか発症していなかったため『必要なし』と判断したからです。
初日1,200m(カトマンズ)→ 二日目1,950m(ドゥンチェ)→ 三日目3,350m(シンゴンパ)と、一気に1,400m高度を上げたせいか軽い頭痛が始まりました。
四日目3,930m(ラウルビナヤク)→ 五日目4,380m(ゴサインクンド)高地順化のおかげかこの時点で頭痛は収まっていましたが、激しく体を動かすとすぐにぶり返すような状態です。
六日目4,610m(ラウルビナヤク・パス)激しい頭痛が再発しました。こりゃイカンという訳で写真を撮ったらすぐにゴサインクンドに引き返しました。宿に戻って安静状態で脈拍を計ると平地で63回/分だったものが101回/分と約1.6倍に上昇していました。更に疲労感と食欲不振も加わって典型的な高山病の急性症状です。

ゴサインクンド(標高4,300m)
結果を要約すると、3,350mで発症、4,610mで耐えきれず撤退、となりました。
ダイアモックスありのトレッキング
上記から8年後、今度はアンナプルナエリアの標高4,600mのアイスレイクに行きました。上記とほとんど同じ高度ですのでよい比較になります。
初日1,200m(カトマンズ)→ 二日目760m(ベシサール)→ 三日目3,300m(アッパーピサン)この時点で軽い頭痛が始まったのでダイアモックスを飲みました。するとどうでしょう、2時間ほどで頭痛が消えました。

アイスレイク(標高4,600m)
結果を要約すると、3,300mで発症するもダイアモックスを飲んで回復し4,600mでも症状無し、となりました。その効果は歴然です。
という訳で店長はヒマラヤをトレッキングする方々にはダイアモックスをお勧めします。ネパールはともかく日本で普通に生活していて高山病にかかることはそうそうないでしょうから日本では手に入りにくい薬かもしれません。が、ご安心くださいカトマンズの薬屋に普通に置いてありますし、値段も10錠で100~200円程度です。
しかし日本一標高が高いスキー場である中央アルプス千畳敷スキー場は2,830mなので、ここで滑った翌朝に頭痛やめまいを感じたらそれは二日酔いではなく高山病の可能性があります。ご注意ください。
店長から一言
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