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バネ鋼

酒のつまみ

2019年12月1日
  ネパールでは家の中でも外でもよく酒を飲みます。隣国の同じヒンドゥー教国のインドでは飲酒は不謹慎なこととみなされている(だが禁止ではない)らしく売っている店を探すことも難しかったりするのとは対照的です。

  酒を飲むという事はつまみが欠かせません、これは鉄則です。ネパール人はお酒が好きなのでネパールはつまみも豊富です。いい国ですね。店長もお酒が好きなのでネパールへ出張の度に日本から大量のおつまみを持って行きます。もちろん自分用ではなくお土産としてです。
  日本から持って行ったつまみで何がネパール人に人気があるかと言いますと、意外なことにそれはシーフードです。

  なぜシーフードが意外なのかといいますと、ネパールはヒマラヤの小国なので海なんてどこにも無いからです。一番近い海岸線は国境を越えて優に400キロは先ありますので、生の海産物など目にしたこともない人が大半でしょう。
  また店長が知る限りネパールに水族館はなく、外国のアニメに登場するタコやイカやウニは子供にとって正体不明の怪生物です。
  そういう訳でほぼ全員がまともなシーフードなど食べたことがないのです。にもかかわらずシーフードを食べさせてみると皆美味しいというのです。これはつまり食習慣や経験にかかわらず人類にとって普遍的にシーフードが酒のつまみに適していることを意味しているのではないでしょうか。
  では日本のつまみを人気順に挙げていきましょう。

1位 裂きイカ・・・これが嫌いなネパール人にはまだ会ったことがありません。また、これの正体がイカだと見破れるネパール人にも会ったことがありません、当然ですね。
  一度裂いていないイカの姿そのもののロールイカを持っていったらあまりの不気味さ(ネパール人にとって)に非常に嫌な顔をされたので、もうしません。そりゃ生まれて初めて見たら気持ち悪いですよね。まあそれでも食べていましたのでよほど好きなのでしょう。

つまみ

2位 サンマのかば焼き・・・そう、あのぱっかんと開ける缶詰です。タレまですべて舐め尽くすくらい好まれます。こっちの方は正体を明かしても嫌な顔はされませんでした。
  砂漠を持たない日本に住む我々が地平線まで続く広大な砂丘にロマンを感じるように、ネパール人はどこまでも続く大海原に対して漠然とした憧れがあるらしく、サンマが太平洋を回遊する魚で日本の秋の味覚だと説明したら感慨深そうでした。

つまみ

3位 焼きタラ・・・これが一般名称かどうか分かりませんが、あの白くて紙みたいな、何と言うか魚の練り物を薄く延ばして焼いてシート状にしてから細切りにしたようなアレです。細切りにしていないものはパッと見はネパールのスナックであるパパドに似ていますので、騙して食わせたらそれ以来皆さんに気に入ってもらえました。

つまみ

  その他、いか天やスルメそうめんなどのイカ系のおつまみもなかなかの人気です。ちなみにナッツ系はむしろネパールの方が日本より充実しているので受けません。わずかにジャイアントコーンは大きさが珍しかったためかちょっと受けました。
  シーフードと言えば最近はカトマンズで寿司を食べるネパール人も増えてきつつあるようですが、一般的には生魚は口に入れることすら拒絶されることが多いので、やはり乾きモノがよろしいようです。

つまみ

  最後にシーフードなのかどうか微妙なものを一つ、タコ焼きです。タコ焼きもここ数年で見かけるようになりました。下の写真は店長が拠点を置く古都バクタプルのショッピングモールの前にオープンした屋台です。どこまで日本の味に迫っているのかを試すべく買ってみました。

つまみ

  驚くべき事に味は日本のタコ焼きそのもので、マヨとソースがかかってタコもちゃんと入っていました。凄い再現度です。
  焼いてる本人に聞いてみたところ「ウチの姉ちゃんが日本でタコ焼きの勉強して帰ってきて、それで兄妹全員でやってるんだ」とのこと。6個入りで200ルピー(約200円)はちょっと高いと思いますが、まあ日本で食べるケバブなんかも現地に比べれば結構なお値段ですのでそんなものなのでしょう。
  これをお読みの皆さん、店長はナイフで手一杯なのでやりませんが、今ならシーフードの処女地ネパールにシーフードチェーンを立ち上げてシーフード王になることも夢ではないと思われます。まずはおつまみの販売から挑戦してみてはいかがでしょうか? まあ物価差を考えると儲けは期待できませんが.....。

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