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バネ鋼

ヒマラヤの湖 アイスレイク

2019年6月1日
  今回は店長がネパール出張中ですので、ネパールから店長日記をお届けします。最近はヒマラヤ山中でもWi-Fiが使えるのですから驚きです。一昔前は電波どころか電気すらなかったというのに....。
  出張の目的は当店と契約する鍛冶工房の工房長と新商品の仕様の打ち合わせをすることです。一発で満足がいくものができた試しがないので、今回も仕様変更と細部の修正に半年はかかるでしょう。
  運がよければ来年早々に皆様にお披露目できると思います。
  さて、日本から持ってきた要修正/打直しのナイフを入国の当日に工房に引き渡したので、出来上がるまで1週間ほど時間がかかります。そこでせっかくですのでヒマラヤにトレッキングに行くことにしました。

  トレッキング用品は一式すべて当店の現地スタッフの家に保管してあるので手ぶらでネパール入りしても問題ないのです。目的地はアンナプルナ自然保護区にあるアイスレイクという湖です。
  アイスレイクの標高は4,600m。ちなみに富士山は3,776mですので、まあ富士山より高尾山1.5個分高い所にあると思ってください。酸素濃度は地表の半分ちょいです。
  半分ちょいの酸素濃度の所に店長のような素人がいきなり行くのは危険ですが、今はダイアモックスという良い薬があって高山病を(多少は)予防してくれます。ネパールで買えば10錠で100円ですので安いものです。

  ネパールの首都カトマンズからバスとジープを乗り継いでそこから更に1日歩いて、ようやくアイスレイク直下の村であるブラカに着きました。手元にある地図ではブラカ村の標高は3,489mなのでここから1,100m登って1,100m降りてくる、ということを1日でやらなくてはなりません。
  1,000m程度のピストンは珍しくありません。しかし問題はスタート地点の標高がすでに約3,500mだということです。やはり買っておいてよかった、ダイアモックス。

  登り始めたところで後ろを振り返ると、下の写真のようにCGじゃないか?と思うほどの眺めです。

アイスレイク

  4,200mほどまで登ると急に開けて広い草地が現れました。ヤクの放牧地です。夏の間ここで村人がテントを張ってヤクに草を食べさせて、秋に太ったヤクを村に降ろすのでしょう。
 
アイスレイク

  体力を振り絞ってようやくたどり着いたアイスレイクはこんな所でした(ただし地図と現地の標識がどうも違っているようで、このちょっと先にあったもう一つの湖の方がアイスレイクかもしれません)。ダイアモックスの副作用で手指の先がピリピリします。

アイスレイク

  このあたりは午後になると強風が吹き出すのであまりゆっくりはしていられません。携帯食を食べたらすぐに今来た道をそのまま引き返します。
  ちなみにスタート地点から何故かずーと後を付いて来ている犬がいました。こちらがゼーゼー言いながら登っているのに平気な顔で、時々数百メートルほど先に進んでは丸くなって昼寝をしながらこっちが追いつくのを待っていたりするほど余裕があります。さすがに地元の犬ですね、こんな登りはほんの散歩に過ぎないのでしょう。
  下がその犬です。とぼけた顔をしていますがその体力は店長の比ではありません。

アイスレイク

  体力的に極めてキツかったアイスレイクでしたが、途中の放牧テントに立て掛けられたククリを見つけてちょっと嬉しくなった店長でした。

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