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バネ鋼

山菜カレー

2018年9月1日
  9月と言えばネパールではそろそろ雨期が終わる時期です。それに伴って山菜が豊富に手に入る最後の季節でもあります。
  日本では山菜といえば季節は春ですよね。秋も山菜はないことはありませんが、どちらかと言えば秋は山菜というより木の実やキノコのイメージです。木や草の新芽が伸びるのは、やはり春なのです。
  ですがネパールでは少々事情が違います。ネパールにも春夏秋冬の四季はあります、しかし芽吹きや実りものを大きく左右するのは四季ではなく雨季と乾季なのです。例えば山中にキノコがどっさり生えるのは秋ではなく5月末から9月末までの雨期で、タケノコも春に生え始め、雨期の間中次から次へと新タケノコが出続けます。そして驚くべき事に日本では春にしか生えないコゴミやゼンマイ、ワラビといった山菜が9月になってもまだ平気で生えているのです。
  下の写真をご覧ください。

山菜

  9月にランタン谷付近で撮影したワラビの写真です。標高は3,000mほど、もうすぐ冬を迎える時期で実際ここから三日ほど登ったあたりで早朝に雪がちらついていました。それでも雨期が終わるまではワラビが生えるのです。

山菜
山菜

  麓の村(標高1,950m)の市場ではコゴミが束になって並んでいました。下側の写真のインゲン豆の上に載っている一束で40ルピーほどです。せっかくなので買って帰って当店のスタッフの家でカレーを作ってもらいました。9月のコゴミが日本人にとっては珍しいという事もさることながら、コゴミのカレーなんて発想は日本にはありません。

山菜

山菜

山菜

  まずゴミを取り除いて硬い部分を折って捨てます。ザルに乗っているのが捨てる部分です。最後に台所でスパイスと一緒に煮込んで出来上がったのは、特に癖もアクもない美味しいタルカリ(野菜のカレー)でした。コゴミらしい若干のヌメリも残っています。山菜カレーなんて初めてでしたが、これなら日本で作っても違和感なく食べられるでしょう。
  最近では首都カトマンズでは玉ねぎやジャガイモなどの貯蔵できる野菜だけではなく青菜やナスやブロッコリーなども日本同様に季節に関係なくいつでも手に入る野菜になりました。話によると季節外れの野菜は国境を越えて隣のインドから来るそうです。
  ですが山菜はいまだ季節感(あくまでネパールの季節感ですが)あふれる雨期だけの味覚なのです。皆さんも雨期のネパールで家庭料理を味わう機会があったら山菜カレーを是非リクエストしてみましょう!

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