カートをみる ご利用案内 お問い合せ サイトマップ
RSS
バネ鋼

パーティ

2017年10月1日
  日本では結婚式と葬式以外では親族・友人・ご近所さんを大量に招待して盛大に行う大規模なパーティーや催しはめずらしいと思います、まあ芸能人は別としてです。
  一方ネパールでは結婚式や葬式に匹敵する催しがいくつもあります。異教徒である店長には詳しくはわからないのですが、その一つに元服とでも言えばいいでしょうか男の子がある範囲の年齢に達したことを祝う宗教行事があります。
  パーティーに先立って子供は一旦出家します。出家といっても仏教ではなくヒンドゥー教なのでここは仏僧ではなくプジャリ(ヒンドゥーのお坊さん)の出番です。プジャリは子供の頭を丸めます。ただし髪の一部を残すのがポイントです。これがなかなかかわいいのです。もしネパールで後頭部にチョロリとしっぽのような髪が残った男の子を見かけたらそれだと思って間違いありません。
  さてパーティーはといいますと、店長が招かれた時の写真が下になります。ざっと400人は来ているでしょうか、大型ビルの3階と4階の2フロアを貸し切って歌あり踊りあり食べ放題飲み放題の大イベントです。最近街中では少数派になってしまった感のある伝統衣装サリーも、こういうハレの場では女性はほぼ全員が身に着けています。このあたりは日本の和服と同じですね。
  一方、男の方は伝統の民族衣装という訳でもなくただのスーツやちょっと上等な洋服という点も日本の感覚に似ています。

パーティ

  会場の中央のド派手な椅子に鎮座しているのは本日の主役である子供達です。男の子のイベントなのになぜ隣に女の子が座っているのか?それは経済的な事情なのです。これだけの大イベントですからそれに要するお金も下手をすると年収クラスです。少子高齢化のどこかの国と違ってここは子だくさんのネパールです、一人一人パーティーを開いていたら家がつぶれます。そこで子供や行事をいくつかまとめて一回のパーティーで済ませようという訳なのです。このパーティーの場合、名前は忘れましたが女の子の行事も兼ねていました。

パーティ

  この種のパーティーではまず飲み物とおつまみが出ます。つまみといってもかなり豪華なもので、油断するとこれだけでお腹いっぱいになってしまいますので、ここはこらえなくてはなりません。一時間もすると食事の準備が整い、別のフロアに案内されました。こらえた甲斐あって食事は超豪華バイキングです。その辺のレストランなんかじゃ食べられないパーティーの時だけの特別料理が並びます。ただ主役の子供達だけは座りっぱなしで飲み食いできずにいるのが誠に気の毒なのですが....。

パーティ

  更に会場の奥の方では生バンドの演奏があったりなどして、普段の質素な生活とのギャップが非常に激しいのが特徴です。ハレとケがはっきりしている点も一昔前までの日本と共通していますね。
  なんとなく会場の隅に神様の像がある事がこれが宗教行事であることを物語っていますが、誰も気にしていないようです。

パーティ

  確かこの家には小さな男の子がもう一人いたはずですので、明日からまた数年間お金を貯めてこの宗教行事に備えなければなりません。大変ですね....。

ページトップへ