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バネ鋼

ヒマラヤのルビー

2015年2月1日
  以前ヒマラヤ山脈で岩塩が取れるという話をしました。一般にはネパールには岩塩以外これといった鉱物資源はないと言われていますが実は若干の宝石類も採れています。特に水晶が有名で形のよいものが産出しています。しかしもっとお高い宝石であるルビーも採れるのです。
  ルビーは首都カトマンズの北東に位置するダーディン郡のガネーシュヒマール(7,406m)の中腹など数箇所に産地があるようです。といってもタイなどの大産地に較べると取れる量はささやかなもので、タイで年間数十kgの宝石質ルビーが産出されているのに対してネパールではその1/100にも満たないでしょう。ですので日本で普通に生活していてネパール産のルビーにお目にかかる機会はまずありません。希少なルビーです。
  採掘もほとんど手掘りだそうです。なぜなら山奥で道もろくに整備されていないため重機類を運び込むことが出来ないからです。ではヘリで空輸すればいいと思われるでしょうが、あまりに空気が薄すぎてヘリのホバリングが難しいため重量物は運べないのです。大量に採れればヒマラヤの山奥まで道を作っても採算が合うかもしれません、しかし僅かな量ではとてもペイしません。結局細々と手掘りに頼ることになります。多分これから先も希少なルビーであり続けるでしょう。
  それでもネパールを歩いているとたまにネパール産のルビーを見かけることがあります。といっても店長は商売柄細工に使う宝石類に触れる機会も多いからであって、普通の旅行者の目にはほとんど触れないかもしれません。産地を訪ねるとどうやら東ネパールの川から採れるとの事。山ならともかくなぜ川からルビー が? 金なら川から砂金が採れる話は聞いたことがありますが、砂ルビーが採れるとでも言うのでしょうか?
  そのとおり、砂ルビーが採れるのです。
ルビーを含んだ鉱石が風化や浸食などで崩れて川に流れ込み、中のルビーが流され続けて下流に溜まった物が砂ルビーなのです。「砂」と言っても大きさはビーズ程度から大きいもので砂利に近いものまで様々で、一見しただけでは単なる普通の石です。

ルビー

  これがその砂ルビーです。
大きさは1.5cm程で砂ルビーとしてはかなり大粒の部類ですがどう見てもただの石です。それにしてもルビーはダイヤモンドに次ぐ硬度を持っているはずなのに、それがこんなに丸く磨耗してしまっているところを見ると川の中をよほど長い距離流され続けてきたに違いありません。この石の元々の鉱脈はヒマラヤ山脈の相当奥地にあると思われます。
  店長はこれを幾つか買って職人に研磨させてみました。磨いてみるとこんな感じになりました。

ルビー

  どうでしょう? ルビーらしくなったではありませんか。残念ながら透明度が低かったり不純物が多かったりで宝石質とはいきませんが、ルビーはルビーです。 下の写真のように紫外線を当てるとピンク色の蛍光を発するのは本物のルビーの証しです、ガラスの偽物はこうはいきません。

ルビー

  タイのように高価な宝石質のルビーが大量に採れていれば今頃ネパールはもっと発展していたのかも知れませんが、逆にこんな小国はルビーに目が眩んだ周辺国に攻め滅ぼされていたかも知れません。禍福はあざなえる縄の如し、やはりこの位のルビーでちょうど良いのかもしれません....。

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