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バネ鋼

伝説の地 ジャナクプル

2016年11月1日
  これを読んでいる皆様はラーマーヤナをご存知でしょうか?ラーマーヤナは今から2500年ほど前のインドからネパールにかけての地域で成立した叙事詩で、いまだに南アジア圏ではラーマーヤナを知らぬ人はいないくらいに有名です。
  そのラーマーヤナの舞台となったのは当時のインドで一、二を争う強大な国であったコーサラです。現在の北インドからネパール南部にまたがる広大な国でした。ネパール南部の町ジャナクプルはかつてコーサラ国の都市の一つでもあった古い町ですがただ古いだけではありません、この町こそラーマーヤナの主人公のラーマ王子がヒロインであるシータ王女と結婚式を挙げたまさに伝説の地なのです。
  数年前に店長もジャナクプルを訪れた事があります。ジャナクプルダム駅の駅前通りを1kmほど行って右に曲がるとすぐに大きくて豪奢な宮殿のような建物が見えてきます。これは宮殿ではなく極めて派手なヒンドゥー寺院であるジャナキ寺院です。祭られているのは当然のようにラーマ王子とシータ王女です。

ジャナクプル

  お寺とはとても思えません。やはりヒーローとヒロインの結婚の地という事で派手に作ってしまったのかもしれません。正面入口はこんな感じです。

ジャナクプル

  店長は夜明け直後の早朝にお参りしたので写真では閑散としていますが、日中は参拝客でごった返します。
  ラーマーヤナに話を戻すと、話の内容は大冒険活劇です。なにしろ敵のボスキャラである羅刹(らせつ)の王ラーヴァナは10の頭と20本の腕を持ち、シバ神の住むカイラス山を揺らすほどの怪力の持ち主です。更にその武器はシバ神から授かった月の太刀チャンドラハースという神剣で、乗物は空飛ぶ戦車なのです。これはちょっと強すぎるだろうというくらい強いのです。
  一方ヒーローであるラーマ王子はパッと見は普通の人間でどう見ても強そうではありません。しかしこのラーマは実は維持神ヴィシュヌの化身であり、羅刹王ラーヴァナが暴れ回って世界のバランスが崩れるのを防ぐために現れた正義の味方なのです。光の国からやって来て普段は正体を隠しているウルトラマンみたいでカッコイイ! ここまで読んだだけでもうワクワクするではありませんか、ジャナキ寺院に参拝客が集まるわけです。ジャナクプルはまさに聖地なのです。
  ただこのジャナキ寺院、一つだけ残念な所があります。それは寺院内に安置されているラーマ王子とシータ王女の像の出来がイマイチだということです。

ジャナクプル

  服装に非常にお金がかかっているだけに、もう少し何とかしたいと思う参拝客は私一人だけでしょうか?
  さて、ラーマーヤナでは前述の羅刹王ラーヴァナだけでなく中ボスたちも魅力的です。不死の体を持つ幻術師インドラジットや普段は寝てばかりいるが起きている時はムチャクチャ強い山ほどもある体を持つ火を吹く鬼神クンバルカナ、風の神の子で空を飛ぶ猿神ハヌマーンなどなどキャラ立ちしまくりです。
  ネタバレになるのでこれ以上書きませんが、皆さんも機会があれば古代叙事詩ラーマーヤナを読んでみて下さい。2500年も前に書かれたにもかかわらず、21世紀である現代の中二病的なストーリーのさらに上を行くぶっ飛んだお話です。

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